zakkabakkaのブログ

革のこと、関係ないことまで色々とお店の日々を書いてます。

床革というものについて

こんにちは。今回は床革物語です。

 

まず「床革(とこがわ)」とは何か?

それは、革を漉(す)いた時に出るものです。

 

本来の牛さんの革はそのままではとても厚いので、薄くします。

もちろんそのまま使う場合もありますが、うちはお財布のカードケースの部分やマチの部分などに0.8ミリという厚さの牛ヌメ革を使っています。

 

つまり、漉き屋さんに「0.8ミリにして!お願い!」と頼んでいるわけです。

で、革の表面を0.8ミリにしてもらってそれを商品に使うのですが

そのときに出る、”下の部分”がありますよね。それが床革です。

 

図解するとこんな感じです。

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この床革は、片側が漉かれた面でもう片側が本来の革の裏側になります。

つまりどっちもちょっと起毛していて、ゴワっとした感じ。

これに溶剤を塗って磨くとすべすべになるので、そうしたものを商品に使ったりもしてます。

 

例えば、お財布のカードケースを付けている土台部分や

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ラウンドファスナー小銭入れの内面などです。

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床革は床革でいい革なんですが、商品では”力の加わらないところ”のみに使っています。

というのも、漉いた時に革の表面のつるつるしたところを取られてしまうので、通常の革に比べるとちょっともろいんですね。

 

もちろん、お財布がバラバラになるなんてことではありませんよ!(笑)

ですが、やはりお財布は長く使えるようにカードケースなど革が引っ張られるところにはヌメ革を。

その土台になるようなところには床革を、という風に使い分けています。

 

 

 

 

 

 

冒頭で、「0.8ミリにするときに革を漉く」って言いましたよね。

だから、0.8ミリの革を注文する度に床革がついてくるんです。

でも、床革だっていい革だから、何かに使いたい。

いつか使うだろう…。と思っていた結果、

 

 

 

 

 

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めっちゃ余りました。

商品の部分に使っているだけでは、まったく使いきれません。

もっと大きく!広く!使いたい。

 

 

 

 

 

そして考えた結果、とりあえずベランダに敷いてみました。

 

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うちは足の悪い猫ちゃんがいるので、硬い部分で膝をすらないように。

立派な床革。なんて豪華なベランダ。…でもちょっと無惨( ^ω^)…

 

ということで次の作戦に出ました。

 

 

 

 

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でろん。これはというと…

 

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ほーら、勢い余ってドアを開けても大丈夫!

 

でもやっぱりちょっと無惨( ^ω^)…

 

 

 

 

このかっこいい革をもっとかっこよく生かしたい!

…あれこれ考えた結果、DIYに利用してみました。

 

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じゃん。

これは、セリアのマットを床革で額縁風にリメイクしたものです!

セリアのマットを台所に敷いていたのですが、縁がペロンとめくれてしまって不便でした。

そこで床革とコラボさせてみました。

 

いまのところ、これが一番しっくり来ています。

可愛くないですか?

 

 

 

 

 

 

それでもまだまだ、たくさんある床革。

これからも床革への挑戦は続きます。

 

誰かいいアイデアがあったら教えてください。

それでは!

 

手染めで作る、一点もの革財布・革小物の店|Zakka Bakka